♪♪♪尾上祐一 新曲MP3♪♪♪

2004年の夏より、多重録音による楽曲製作を再開してます。私は、元々宅録マニアで、83年から98年までコンスタントに多重録音をやってました。しかしその後の6年間程は自作楽器の製作とその奏法開発やライブ演奏に重点を置いていたため、楽曲製作は、ほんの少しの例外を除いて殆どやってませんでした。ただ、その間スケッチ的作曲はやっており、アイデアはそれなりに溜まってきて、特に自作楽器をフィーチャーした楽曲製作はいずれやりたいと思っていたところでした。そんな中、ふとやる気が出てレコーダーを回したところ、幸い形になってきた曲も増えてきたというわけです。不定期になるかと思いますが、ここにMP3で紹介してゆきたいと思います。 ちなみに、これらの楽曲で使用しているレコーダは主にkorgのD16という16chのハードディスクレコーダーなのですが、カセット4ch MTR→4ch MD MTRというMTR遍歴の私からすると近年のハードディスクレコーダーのパフォーマンスの素晴らしさは凄まじいものがありますね。

Bamboo ちょっとエスニックな感じもするスピーディーでダンサブルな曲。チャルメラ風のソロを含め持続音系の電子音の全ては、リボンコントローラによる演奏。 シンセベースは、打ち込みじゃなくてフェンダージャズベース指弾きにToneworks G5ベースシンセエフェクトを掛けたもの。近年の一連の作品の中で特に気に入ってる曲です。
鳥小屋 我が鳥小屋サウンドのテーマ曲とも言うべき曲。Maxという音楽プログラミング環境を使いコンピュータに独自のアルゴリズムをプログラミングして曲をジェネレートさせる手法を使っており、後から人間が一所懸命合わせて演奏してます。名手・立岩潤三さんのタブラをフィーチャー、私もギターなどをちりばめてます。
電離/反射 短波ラジオの電波は電離層を反射しつつ世界を飛び回ります。基本的にギターオリエンティッドな作品ですが、電子音はリボンコントローラと短波ラジオなど使ってます。飛び回ることを意識して色んな展開をします。ラジオ工作少年からスタートし、青年期にロック/ポップスに染まった私の音楽の今日的展開。
BlueRoom 私の自作楽器である回擦胡の独奏。即興演奏を録音して、聴き返しながらよさげな部分を再構築して作曲したなんものですが、ちょうどその作曲が完了したころ、渋谷にあるライブハウス「青い部屋」に出演し、そこで初披露した曲でもあり、それにちなんで曲名をつけました。2ch一発録り。
ホトトギスの骨 1999年に当時上海に在住していたパイパー音楽プログラマーのクジラ飛行机氏とのMIDIファイルのメール交換で共作した曲をREMIX。基本的にはMIDIファイルのイメージを踏襲してますが、録音に当たってギターを自分で弾いたり、サウンドを幾つか入れ替えたり、エフェクトを掛けたりといった作業をしてます。
塊の誕生〜無限円周〜ワープ 3曲連続の組曲。リボンコントローラの演奏をメインにバックはSuperColliderSynthEdit、KorgKP2といったDSP発振系や自作のNoiseSynthのサウンドを大フィーチャー。またシーケンスはMAXサクラといったアルゴリズミックコンポジションが出来るMIDIプログラミングソフトで作成。ちなみに無限円周〜ワープの原曲は既に2000年からしばしばライブで演奏されていた。
草原の馬乗り 自作楽器回擦胡を中心に、途中からギター、ギターバンジョー、その他おもちゃの楽器群が入ってきます。回擦胡独奏では中央アジア風の曲に感じたので「遊牧民」とかタイトルつけようかなと思ったんですが、伴奏が入るとケルト系やカントリー&ウエスタンの要素も入った感があり、もうちょっと場所を特定しないタイトルにしました。
雲取 1999年製作。当時「東京採集」というコンピCDに収録されたものの2005年リマスター。リボンコントローラとギターを中心に、FM音源のTX81Zを24平均律に調律して演奏した部分(1分50秒前後の部分)や、タイ製のおもちゃの笙を中間部の通奏音に使うなどして変わった響きをフィーチャーしています。ちょっと大仰な展開をする曲ですが、まぁ気に入ってます。
樹氷 リボンコントローラのために作った曲。2002年に作曲し、独奏で拙HPのリボンコントローラのビデオコーナーにアップしたり、ちょくちょくライブでも演奏もしています。今回のバージョンは、ギターやベース、そして回擦胡のバッキングなどを加えたものとなっています。僕は作曲法としてコード進行をつくりその上にメロディを乗せることが多いのですが、本曲はモノフォニックな楽器の性格も有って完全にメロディを先に作り、後からコードをつけています。
夕暮れ時の虹 E.ギター主体の曲。前後のちょっとエグい電子持続音の合奏は、リボンコントローラに拠るもの。音構成は比較的シンプルですが、イメージの広がりみたいなものは出せたのではと思ってます。タイトルは曲製作中に思いついたもので、ネット検索してみたらそういうシチュエーションの写真もあり、実際に起こりうることを知りました。
Vongole24 24平均律調律ギター中心の曲。導入部のフリーソロは、2000年のこのギターの初演のライブより。そこからMAXSuperColliderによる24平均律アンビエントを経てポップに展開してゆきます。後半のヴォイスも24平均律和音を意識した合唱、続くソロでは、24平均律キーボードによるMIDIピアノの演奏もフィーチャー。2005年にフランスへ旅行した際に聴いたRaiに刺激されて完成させました。

更新履歴

※2004.11.17. まず3曲アップ
※2004.11.27. BlueRoom 追加

※2004.12.11. ホトトギスの骨 追加
※2005.1.15. 塊の誕生 追加

※2005.2.10. 草原の馬乗り 追加
※2005.5.6. 雲取、樹氷 追加
※2005.6.24. 夕暮れ時の虹 追加
※2005.7.15. Vongole24 追加

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