WEBmagagine 鳥小屋通信創刊号01.3.10.
はじめに

一部のマニアの間でご好評いただいておりました尾上が様々なミュージシャンと即興演奏やった記録を中心に紹介したサウンドマガジン「世紀末の音宇宙」。さっき久しぶりに自分でチェックしてみたら結構なんだかんだで良く色々アップしたものだなと、関心し自己満足に陥っていたのですが、しかし考えてみると時はもう21世紀。このタイトルももう使えないな、というところで、ちょっと装いも新たに「鳥小屋通信」なんてオーソドックスですが、即興演奏は勿論、作曲新曲発表、ライブレポート、音楽に限らず興味深いもののレビューなんかで綴る(やっぱり不定期刊)のWEBマガジンにしようと思ってます。勿論読者からの投稿、サウンドも歓迎です。あと、尾上の部屋の押入れに眠る80年代初頭から作曲し録音されてきた膨大な録音ストックも(他にネタが無い時なんかに)俺のナツメロ的に色々紹介するなんてのも考えております。お楽しみに。

江草啓太+尾上祐一DUO WITH立岩潤三 ライブ@高円寺ペンギンハウス

01年2月12日(月)建国記念日の振替休日、高円寺のペンギンハウスでライブをやった。江草啓太(ピアノ、大正琴with KaosPad、ボーカル)、尾上祐一(リボンコントローラ、ギター、ボーカル)、立岩潤三(コルグWAVE DRUM、他パーカッション)と言う構成。 ピアニストの江草氏とは、かれこれ4〜5年の音楽仲間で、ゲスト参加していただいた立岩氏も結構以前からのお付き合い。ビシッと引き締まるパーカッションを叩いていただいた。
選曲は、二人としては珍しくボーカル取ったり、有名な?曲のカバーをやったり、二人の自作曲、即興演奏、そして今回のライブの為に江草氏が書き下ろした曲などで構成されている。今回は開設5周年と言うことで大盤振る舞い、音源から色々セレクトしてリアルオーディオ満載でお届けします。

まずは、尾上の自作楽器リボンコントローラーと江草氏の大正琴をフィーチャーしたkey in E♭のインプロヴィゼーション。チャルメラを思わすリボンコントローラの鋭い持続音系のサウンドと、下高井戸の質屋で千円で手に入れた大正琴の極めてジャンキーな撥音がなんとも刺激的。(写真左、大正琴をプレイする江草)ゲストの立岩潤三さんはインド音楽のスペシャリストでもありますが、インド風のインプロヴィゼーションということもあり、特に後半は激しいパーカッションと相俟ってスリリングなリボンソロが聴けます。なおリボンコントローラーについて詳しくは、こちらを参照

    
インド風即興Key in E♭(Real Audio)


2曲目は、完全なインプロビゼーションから始まる。尾上がギターにスイッチし、江草氏は大正琴にカオスパッドを掛けてプレイし途中でピアノにスイッチする。完全フリーフォームであるが、カオスパッドやウェーブドラムのエフェクティブなサウンドや、近年尾上が填まってるギターの微分音を意識した弾き方に注目ください。(写真右、大正琴とコルグKAOS PAD)
    
インプロ〜
      (Real Audioストリーミング)

次の曲は、尾上が2000年に参加した東京を題材にしたコンピレーションCD、TOKYO SPECIESに参加したときに作曲し収録した曲、「雲取」。CDは、リボンとギターを中心にしたアレンジだったが、今回は全然違ったアレンジで演奏、色んな意味でイイ演奏だったと思う。ピアノとリボンコントローラ(写真左)のアンサンブルは思った以上だし、立岩さんのプレイも素晴らしい。インプロがカッコイイ導入部も捨てがたかったが、今回は主題部を収録してある。

   
雲取 (Real Audioストリーミング)
パーカッショニストで参加していただいた立岩潤三さん。ドラム、タブラなどなどマルチパーカッショニストとしてご活躍だが、今回は、氏も開発に加わっていたコルグのウェーブドラムを中心に参加していただいた。

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