24平均律変則調律ギター |
|||
これは、楽器の紹介と言うより、ギターの変則チューニングの紹介と言うことになります。見ての通り、外見はただの普通のエレキギターで、写真だけみてもなんも面白くないのでまずは、ビデオの方を御覧になってみてください。 RealPlayer Stream ・ Download 御覧になった方は、なにか、奇妙な、人によっては調子はずれな音に聴こえるかもしれませんが、これは半音をさらに1/2した、四分音がだせるようなシステムにギターを調律しているからなのです。四分音は、東欧やアラブの音楽や、近代〜現代音楽の作曲家であるアイヴス、リゲティ、ヴィシネクラツキーといった人たちの音楽で使われております。 ギターと同じく6本弦を張ってますが、どのようにチューニングしているかというと、低いほうから、 6弦→E(046) 5弦→B() 4弦→B+(012) 3弦→B(012) 2弦→E+(009) 1弦→E(009) で調律されてます。+は、その音より四分音高い音程にチューニングすることを、( )内は弦の太さを示してます。機能的には、5&6弦で5度音程のドローンを弾いて、1〜4弦で24平均律のメロディや和音を弾く、という形にしています。1&2弦または3&4弦を同じフレットで押さえながら交互に弾いてゆけば、四分音間隔で上昇下降することができます。 ギターで、フレットの数を増やし、その間隔を普通のギターの1/2にした24平均律ギターなるものもあるようですが(スティーブヴァイが持ってるという未確認情報?)、作るのは大変そうだし、他所に頼むにしても、なかなか値段が高くつきそうですね。そこで、普通のギターさえあればとりあえず24平均律の演奏が出来る、というのがこの変則チューニングです。(余談ですが、先ほど出てきた作曲家のチャールズアイヴスは、2台のピアノを用意して、片方を全体的に四分音高い音で調律し、デュオで24平均律の曲を演奏する、ということをやったりしたそうです) 私は、結構四分音などの微分音が出せる楽器が好きで、この楽器ミュージアムで紹介している、尾上胡弓、リボンコントローラ、24平均律キーボード・・・・・といった楽器群は、そういった表現が出来ると言う点でも意味があると思ってます。皆さんもなにか四分音や微分音が出せることを意識した楽器や演奏法を考えてみては如何でしょうか。 そしてギタリストの方は、是非この変則チューニングで演奏をトライしてみてください! |
|||
アナログシーケンサー |
|||
アナログシーケンサーとは、アナログ的にプログラムされた数個から数十個の音程情報(ここでは8個です)を一定時間ごとに電子的に切り替えて順番に出力するものです。 元々デジタルシーケンサー登場前の70年代中盤に多用されたもので、その機能的性格からタンジェリンドリームやクラウスシュルツェなどのミニマルミュージック的手法をとるシンセアーティストたちが当時に名演を残してます。またテクノの流行で90年代にこのインターフェースが見直されたりもしました。 写真左に写っている横に8個のボリュームとスイッチが付いているものが私によるアナログシーケンサーで、これは、ボリュームで音程情報を、スイッチのON−OFFで発音の有無を決めます。スタートさせると左から右へシーケンスが走ります。シーケンスを走らせている間にボリュームやスイッチをいじることによりリアルタイムでフレーズやテンポを変化させることが出来ます。そして出力された音程情報は、右隣のアナログ発振器に送られて発音されます。 本機は、ロジック回路の勉強をかねて自作したもので、発振器(NE555)、バイナリカウンター(4040型CMOS)、アナログマルチプレクサー(4053型CMOS)、そして8個のVRとSWで構成されたシンプルなものです。 用意したリアルプレイヤービデオファイルは、02年12月のイベント・電気電子音楽の夕べからの録音で、コンピュータの南場敬介氏と共演した曲です(写真右)。ここでは、私が操作するアナログシーケンサーで発振器をコントロールすると同時に、発音タイミングのトリガー情報を南場氏のコンピューターに送り、氏がテンポに同期したサウンドプロセッシングをコンピュータで行っております。 アナログシーケンサー ビデオファイル(Real Player) Stream ・ Download |
|||
100円鉄琴!! |
|||
|