WEBmagagine 鳥小屋通信第5号03.01.29.
ネットサーフィンでおもしろ音楽/楽器サイトを探す

02年末からこの原稿を書いている03年1月中旬に掛けて、久々にネットサーフィンに凝ってます。それまでも勿論ネットサーフィンは少しずつはやっていたのですが、新たな自作楽器などのアイデアを得ようとgoogleなどのサーチエンジンをつかって見ているうちに思いっきり情報が集まってきました。インターネットも今では全く普通に普及して誰もが情報を発信するようになったので、キーワードを入れると改めて面白く内容のある楽器関連の音楽ページが色々と見つかるようになりました。そしてブロードバンド化のお陰で、サイトにサウンドファイルを置いてあるのはもちろん、ビデオを置いているところまでも増えたりして実に見ごたえあるものが見つかってます。特に海外に目を向けるとそれが顕著で、英語は苦手な私でありますが、辞書ソフトをお供になんとか内容を読み取ってます。そんな、ネットサーフの結果見つかった面白い海外の楽器サイトを私の蛇足を加えつつ色々紹介したいと思います。(これは内容的には永久保存版にしたいくらいですが、URLは生ものですのでリンクが切れてしまったらすみません) まずは、私の得意分野である電気電子楽器関連から。


Electronic Musical Instrument 1870 - 1990
タイトル通り電子楽器をその黎明期からここ数年のものまでずらりと並べ、その概要が記されています。特に黎明期から60年代あたりまでの内容の濃さはすばらしく、テルミンやオンドマルトノはもとより、30年代に作られ、黎明期のアカデミックな電子音楽にも使われたThe Trautonium 、40年代に発明発表されたという元祖ボコーダーのThe Voder (サウンドファイルあり)、また今日では全く見かけない光学式の発振方式を多く見かけるなどなど興味は尽きません。お薦めホームページです。

Official RAYMOND SCOTT site RaymondScott.com
レイモンドスコットという人物をご存知でしょうか。40年代にカトゥーン(漫画)ミュージックの分野で作曲家、バンドリーダーとして名をはせた後、様々な電子楽器をつくり(発明し)、自己の音楽作品に反映させた人物です。その楽器群は、テルミンからアイデアを発展させたという鍵盤楽器のCLAVIVOXや、その後のシーケンサーの原型にもなったELECTONIUMなど実に示唆に富んだもので(写真やサウンドファイル満載)、若き日のロバードムーグ(ムーグシンセサイザーの発案者)が彼の下で働いてヒントを得ていたなんて話もその後の電子楽器にいかに影響を及ぼしたかを感じさせます。 音楽家としても実にユニークで、カトゥーンミュージック時代に行われていたテープ編集によるコラージュ的な楽曲作りやエキセントリックで複雑な演奏は、フランクザッパなどにも影響を与えたと言われてます。音楽家としても、電子楽器の父としても見過ごがれがちだったRaymondScottを再認識するべきですね。これもお薦めページです。

MOOG ARCHIVES Home Page
上記レイモンドスコットの下で修行を積んだロバートムーグは、60年代中盤に画期的な電子楽器シンセサイザーを製作・発表し、60年代後半以降の音楽に大変革をもたらしたわけですが、ここでは、そのムーグシンセサイザーの膨大なアーカイブがアップロードされてます。当時のシンセの写真、回路図、論文、デモレコードの音などなど至れり尽くせり。これまたお薦めページです。歴史ある電子楽器各社は、こういうサイトをどんどん作ってもらえるといいですね。

Clavioline.com
上記
Electronic Musical Instrument 1870 - 1990 でも紹介されている、40年代に作られたモノフォニックの電子楽器です。その音は、ビートルズのベイビーユーアーリッチマン(アルバム・マジカルミステリーツアーに収録)でのジョンが弾くバグパイプ風の摩訶不思議なソロが最もお馴染みかと思います。ほかにもサン・ラもサックス風の音色をだしたり、また、60年代イギリスで活躍した天才プロデューサー・ジョーミークのサウンドでも色々フィーチャーされ、ここでも実にマジカルな音を聴くことが出来ます(トーネードーズのテルスターが有名)。 また、ロマンポランスキーの67年の映画「袋小路」でジャズの演奏をバックに実に印象的な電子楽器の音が聴くことが出来ますが、おそらくこのクラヴィオラインによるものと推測してます。

stylophone
これは、60年代後期からイギリスで出ていたチープな玩具風の電子楽器。その名前からも推測できる通り、ペンでキーボードを押して音を鳴らすもののようです。デビッドボウイが69年の名曲「スペースオディティ」で使ってますが(歌いだしのバックに流れる電子音がそれ)、新作のHEATHENでもまた使ってるようです。

Synthfool!
先のElectronic Musical Instrument 1870 - 1990では、シンセサイザーはそれほどフィーチャーはされていないのですが、それに不満なら、こちらがお薦めです。文字通りヴィンテージシンセに関して、写真、回路図、取り説などなど実に多くの情報があります。

E-Music DIY Archive - Synth-DIY Members
上がビンテージシンセ関連なら、こちらはアナログを中心にしたシンセ自作派の特集。真空管シンセといい、つまみがずらりと並んだ箪笥シンセといい、皆さんよく作るよって感じでホント凄い。こういう人たちがこんなにいてとても嬉しいし勇気つけらます。シンセ自作マンそれぞれのHPへのリンクも確りされてます。お薦めです

Theremin World
すっかりおなじみのテルミンですね。尤もヘンな電子音を出していると何でもテルミンと言われてしまう、なんか勘違いな認識も多いのに苦笑してしまうこともありますが.....。それはともかく、ここはテルミンに関するもっとも情報が豊富なサイトかと思います。個人的には回路図コーナーが最も役立ってます。


電子楽器関連が続きましたが、つぎはエクスペリメンタルな自作楽器系を色々

Oddmusic - experimental music
今回ネットサーフしていて、自作楽器系では最も気に入っているサイトです。世界の変わった楽器を色々集めたものなのですが、やっぱり世界に目を向けるとホント色々やってるなぁ、と言う感じで、またまた勇気付けられます。とにかく面白いので行って色々楽器をチェックしてみてください。また、リンクページから世界の様々な自作楽器による風変わりな音楽サイトへ飛ぶことが出来ます。

Experimental Musical Instruments Home Page
エクスペリメンタル系の自作楽器についての様々な資料の入手、リンク先があります。以前、同名の機関紙を発行していたそうですが、残念ながら現在ではバックナンバーのみ。主宰のBurt Hopkinという名前にちょっと見覚えがあったので、おや?と思いきや、95年に私がハワイ旅行をしたときに本屋で買ったMaking Musical Instrumentsという本(このURLのOnline Catalog のコーナーで現在も入手可)の著者でした。その本は、比較的万人向け(内容は濃く良質です)なものでしたが、このURLを見るとHopkin氏は、Hans Reichelのようなアバンギャルドなミュージシャンや、先出のロバート・ムーグなどとも交流があるようです。またここも世界の様々な自作楽器による風変わりな音楽サイトへのリンクが充実しております。サイト自体は兎も角、ここで販売されている本やCDは大変お薦め

WEBPAGE of DENNIS HAVLENA
自作楽器を色々紹介しています。テキスト中心でありますが、数多くのスキームが紹介されております。20ドルで作るハーディーガーディー、ギターのボディを流用したハーディーガーディーなんて面白いですね。また図面や写真も多少有って工作上、役に立つであろう情報も多いです。音声ファイルが少ないのが残念ですが、サイトから購入できる別売りのCDでその辺はチェックできるようです。このHALVENAさん、アマチュア無線もやっておられるようで(コールサインはW8MI)、以前私もやっていただけに更に好感持ってます。お薦め

Harry Partch Infomation Center
20世紀アメリカの音楽家
Harry Partch(1907-1974)を紹介してます。パーチは、我がHPでも時折名前が出てきますが、自らの音楽理論にもとづいて考案したオリジナル楽器で数々の音楽作品を残した人物で、その音楽理論には1オクターブを43に分割した微分音階が根底にあります。パーチの楽器を演奏するNewBandなるバンドが管理するHPで、パーチの楽器の写真もいくつか紹介されています。

Hans Reichel
ドイツのアバンギャルドミュージシャン・ハンスライヒェル氏のページ。ライヒェル氏は、自作の変則ギターやザクソフォンという弓奏オリジナル楽器、そしてインプロバイザーとして著名です。このHPは、フラッシュを使いまくって実に凝った作り。ちょっとコンフューズなサイトの作りではありますが、これはこれで面白い。美しい変形ギターやザクソフォンの画像と演奏がチェックできます。それにしても氏のギター演奏はユニークで凄い。お薦め

Gamelan Music-Monkey C
上記odd musicからリンクされてるサイトの一例です。ガムランと言っても所謂ジャワ風のものではなく、飽くまでオリジナルなチューニング、様式によるポップなガムランです。アメリカには、こういうガムランサークルが結構あるようです。これは、アメリカの作曲家で先に紹介したハーリーパーチや、ガムラン好きのルーハリソン、そして60年代のアメリカを発祥とするミニマルミュージックの影響もあるのかもですね。

Neil Feather Sound Mechanic
同じくodd musicからみつけました。アメリカ・バルチモアの自作楽器ミュージシャン。こっちは、アブストラクトな内容ですね。が、サウンドファイルを聴くとなかなかユーモアがあるというか親しみを感じるサウンドです。長年にわたりこの筋で活動しているベテラン。


今度は、エスニックあるいはヒストリカルなものです。個人ページから博物館系まで。またハーディーガーディーなど自作されている方も散見されます。

Lark In The Morning world musical instruments
アメリカの楽器屋さんのページですが、膨大な量のユニークな楽器の品揃えに圧倒されます。 例えばラッパの付いたバイオリンとか(エジソン蓄音機の時代に、蝋管に竹針で録音するとき満足な音圧レベルに達させるために作られたなんて書いてあります。さぞかし大きい音なんでしょうね、これ。)すごいですね。画像が多く見てるだけでも楽しいし、一部サウンドファイルもあります。お薦め

National Music Museum Homepage
アメリカの音楽博物館。ヒストリカルな楽器が色々WEB上から見れます。少々とっ散らかった印象を受けますが、紹介されているものの一例として18世紀のブリッジに鍵盤の着いたギター なんて面白い。10年ほど前の楽器見本市でギターにつけるアタッチメントで同じコンセプトのものが出品されていたのを思い出しました(笑)。お薦め

Gregg Miner(Acostic Odd Instruments)
ギターを中心に色んな弦楽器を弾きこなすMinerさんのサイト。ホント色んな弦楽器が沢山あって、かつどれも器用に弾きこなしてます。

Hurdy-Gurdies by Matthew Szostak
我が大好きな楽器にハーディーガーディーというものがあります。非常に簡単に言ってしまうと、バイオリンに鍵盤をつけて、弓で弾く代わりに駒の近辺に設置された松ヤニを塗った回転ホイールで擦弦するという楽器です。フランスあたりを中心にヨーロッパに分布してますが、各国にファンが居るようで、このマシューさんはご自分で自作されておられます。

The National Instrument of Sweden
スウェーデンのトラディショナルな楽器、ニッケルハルパの画像がふんだんにあり、観ているだけで楽しくなります。この楽器、鍵盤つきのハープと言う意味ですが、実際はバイオリンに鍵盤が付いたものといえます。言い方を変えれば、弓で弾くハーディーガーディー。もしかして日本の大正琴はこの楽器からヒントを得ているのかもですね。演奏風景を見たい人は、下のTVFolk.netも要チェック。

TVFolk.net
スカンジナビアを中心にした北欧系の音楽をビデオを届けてくれるサイト。トラディショナルからコンテンポラリーなものまで非常に充実してます。先に紹介したニッケルハルパに興味を持った人は、ここにあるbjorn.bjorn、Nyckelharporkesternといったアーティストをチェック!。尚、ビデオを観るにはAppleQuickTimeのプラグインが必要です。お薦め

The Best of Baku. Museum of Musical Culture.
アゼルバイジャンの楽器博物館のサイト。あんまりコンテンツは豊富ではないですが、とりあえず紹介しておきます。

kora-music.com
アフリカのハープであるコラを紹介しているページ。左右二面に弦がそれぞれ10本くらいの計20本くらい(物によって本数はバラツキあり)の張られているようですが、そのカリンバっぽい音の配列といい、形といいアフリカを感じさせますね。最近はハープ、チター系の楽器にも興味津々の尾上です。

横笛研究会
これは日本のサイト。横笛に関する情報が大変充実しています。様々な日本の笛に関して、その構造、吹き方、作り方、画像、サウンドファイルが満載。またリンクからも笛関連の面白いサイトに沢山繋がっています。お勧め

手作り楽器工房ミネハラ
楽器を作る人には大変助かりそうです。細かい部品から、キットまで品揃えは大変豊富。また楽器に関する木工のノウハウもちょっと紹介されてます。バイオリン自作派とかのサイトにいくとよくここは紹介されています。私はまだ利用していませんが、これから部品とかはここで取り寄せようかなと思っています。お勧め

ヤマハ音楽ういくり、おんがく世界めぐり・コーカイ記
最後にまとめといいますかそんな感じのサイト。世界の音楽について、大変分かりやすく、かつマニアにも満足いく内容に纏めています。TwinVQやQuickTimeプラグインがあれば色んな楽器の音や映像も楽しめます。お薦め


というわけで、ブックマークにはまだ面白そうなサイトがあるんですが、だんだんキリがなくなってきましたんで、この辺でやめておきます。C Sound、MAX/MSP、VSTなどのコンピューター系とか洩れてしまったものも有りますね。その辺は、またの機会に。
 これからも古今東西ありとあらゆる音楽、楽器に目を向けてゆきたいですね。私自身ほんと色んな楽器、そして音楽に触れてみたいし、逆にささやかながら自分でも楽器・サウンドをクリエイトし、皆さんに紹介してゆきたい、と感じています。逆に、面白い音楽があったらドシドシ私に紹介してください。

PS:検索エンジンでここにたどり着いた方は、ぜひ私のサイト尾上鳥小屋サウンドもチェックしてみてくださいね。


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